【GPTプロンプト講座基礎編⑨】プロンプトエンジニアリングの実務応用と高度な事例

§プロンプトエンジニアリング基礎編⑨

 
※本記事は執筆にあたり生成AIツールを使用している箇所があります
※プロンプトの基礎部分は生成AIで作成し、具体例や体験談を自分の視点で補完しています
 
こんにちは。ゆずかきです。
前回は、プロンプトエンジニアリングの実務応用や高度な応用事例をお話ししました。今回は、プロンプトエンジニアリングに取り組む中で 「よくある課題」 と、それをどう解決していくかを具体例を交えながら解説していきます。
 
実際にプロンプトを試してみると、「これ、どうもうまくいかないな…」って感じることが意外と多いんですよね。私も未だに苦労します。でも、失敗を乗り越えるたびに「もっと良いプロンプトが書けた!」と成長を実感できるものなんですね。
 
今回は、そんな「よくある課題」をいくつか取り上げてみます。
 

§課題1: 曖昧なプロンプトで結果がぼんやりする

よくあるケース
一番多いケースが、「なんか期待した結果と違うな…」というケース。たとえば、こんなケースです。
 

  • 私:
    「次の文章を要約してください。」
  • AI:
    「以下が文章の要約です: 」
     
    (以下に、ほぼ原文の長~い文章が出力される…)
    いやいや、これ要約じゃなくてただのコピペやん!orz

解決のヒント
曖昧なプロンプトでは、AIが何を求められているのかを正確に理解できないことがあります。この場合、「具体性」を追加してプロンプトを改善するのがポイントです。
 

  • 曖昧なプロンプト:
    「次の文章を要約してください。」
    →AIがどう回答すべきかわからず困る
     
  • 改善したプロンプト:
    「次の文章を100字以内で要約し、重要なキーワードを3つ挙げてください。」
    →AIが回答方法の指針を得られる  

プロンプトに具体的な制約やフォーマットを加えることで、AIが適切な回答を返してくれる確率が大幅にアップします。
 

§課題2: 長すぎるプロンプトでAIが混乱する

よくあるケース
逆に、「あれも、これも」と情報を詰め込みすぎた結果、AIが混乱するパターンもあります。以前、ブログのタイトル案をお願いしたとき、こんなことがありました。
 

  • 私:
    「次の記事のタイトルを考えてください。このブログはプロンプトエンジニアリングについてで、主に初心者向けの内容を扱い、具体的な事例や注意点を含む記事になります。また、読者はエンジニアやAIに興味のある人で…」
     
  • 結果:
    AIから返ってきたのは単に「AIのプロンプトについての考察」という微妙なタイトル。なんか、欲しかったアイデアとは違う…

解決のヒント
プロンプトが長すぎると、AIが重要なポイントを見失い、平凡な出力になりがちです。この場合、プロンプトを「分割」するのが効果的です。
 

  • 改善例:
    「この記事の主なテーマを基にしたタイトル案を3つ考えてください。」
    「次の記事のターゲット層は初心者です。初心者向けのキャッチーなタイトルにしてください。」  
     

シンプルな指示を分けて伝えることで、AIの処理能力を活かした出力を得られます。
 

§課題3: 期待と違うトーンやスタイル

よくあるケース
「もっとフレンドリーな文章で書いてほしい」とお願いしたのに、返ってきた文章が硬すぎてびっくりすることも。例えば…
 

  • 私:
    「次のメールをフレンドリーなトーンで書き直してください。」
     
  • AI:
    「拝啓、貴殿ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
    全然フレンドリーじゃない!なんなら堅苦しすぎる…。

解決のヒント
トーンやスタイルを調整したいときは、具体的な例を挙げるのが有効です。「こういう感じで書いてほしい」と具体例を提示することで、AIの応答を意図に近づけられます。
 

  • 曖昧なプロンプト:
    「次の文章をフレンドリーに書き直してください。」
     
  • 改善したプロンプト:
    「次の文章を、友達に話しかけるような口調で書き直してください。例えば、『こんにちは!今日は〇〇についてお話ししたいです。』のようなトーンです。」  
     

トーンやスタイルは抽象的になりがちなので、具体的に「どんな感じか」を例示するのがポイントです。
 

§課題4: バイアスや不正確な回答(今回の最重要項目)

よくあるケース
AIは学習データに基づいて回答するため、たまに偏ったり誤った情報を返すことがあります。たとえば、以前、「AIの歴史を要約してください」と依頼したところ、明らかに誤った情報が含まれていたことがありました。
 
※このような「AIが嘘をつく」現象はハルシネーション(幻覚)と言います。
 ハルチネーションは怖い現象です。必ず工夫して避けるようにしましょう。

解決のヒント
AIの回答は鵜呑みにせず、常に「根拠」を確認するクセをつけましょう。また、プロンプト内で「信頼性の高い情報を基に」と付け加えることで、より正確な回答を得られる可能性があります。
 

  • 曖昧なプロンプト:
    「AIの歴史を教えてください。」
     
  • 改善したプロンプト:
    「AIの歴史を、具体的な年号と信頼できるデータを基に要約してください。」
    わからない場合は、ウェブ検索して正しい情報を出してください。
    根拠を提示して答えてください
    出典や参照元を仮定して回答してください
     

AIの回答は補助的なものであることを忘れず、必要に応じて別途確認することが大切です。AIは万能ではないという意識は、AIと付き合うなら常に持つことが安全です。
 

§まとめ

プロンプトエンジニアリングを実践する中では、課題に直面するのは避けられません。でも、そこにこそ成長のチャンスがあります。曖昧なプロンプトを具体化したり、情報量を適切にコントロールしたりと、工夫を重ねることでAIをより効果的に使いこなせるようになります。

🔑 この記事のポイントまとめ

  • 曖昧なプロンプト → 具体性を追加せよ。
  • 情報過多のプロンプト → 分割して指示を与えること。
  • トーンやスタイルのズレ → 具体例を示して指示せよ。
  • ハルシネーション対策(最重要!) → 根拠やステップを指定せよ。

これで、全9回の基礎講座は全て終わります。
プロンプトエンジニアリングという、名前だけ見たらいかつい技術は、実はとっつきやすくて始めやすいものだな、と思っていただくことは出来ましたでしょうか?
この連載を機会に、少しでも多くの方々が、プロンプトエンジニアリングに触れて遊んでいただけたら嬉しいです。

今回も、ご訪問ありがとうございました!

生成AI

Posted by yuzukaki-dialog